- 作者: 村上保壽
- 出版社/メーカー: 有限会社 高野
- 発売日: 2010
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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あらすじ
(省略)
去年、奈良で真言宗のお寺をやってる叔父母に、高野山へ連れてもらった時(⇒http://d.hatena.ne.jp/akito0526/20130517/p1)に、参考にと借りた本。
高野山真言宗が出した自費出版っぽい本なのに、ASINが付いててすげえw。
来年、高野山開創1200周年を記念しての、弘法大師紹介本。弘法大師がなぜ高野山を選んだのかや弘法大師の思いなどの研究成果が比較的分かりやすい言葉で書かれている。
唐への留学の帰途に中国から宝具を投げて、それが紫雲に運ばれて高野山に落着したため、高野山の地に寺を建てようと決めた、というエピソードはいかにも伝説的かつダイナミックで興味深い。
弘法大師の入定(弘法大師はまだ死んでいない、霊廟に入り祈り続けている、ということ。現に、高野山奥の院の霊廟はいまだに誰も入ることが許されていず、食事も毎日運び続けられているらしい)も高野山信仰の根幹を成すエピソード(エピソードという陳腐な言葉だとバカにしてるようだがw)であるが、それを信じられるほどに弘法大師空海は当時の国家と仏教界のことを案じ続けた凄い人だと思った。
しかし、やたらと「スピリチュアル」という言葉を使っているのは気にかかった。この言葉は、最近うさんくさい新興宗教系や霊能者とかでも多用されてるので、伝統宗教の高野山が使うと品位を落としてしまうのではないかと心配になる。
勉強になったが、叔母に一年以上も借りっぱなしだったのは反省。これからは借りた本は早く読みます!