くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

フェリクス・J・パルマ『宙の地図(下)』

宙の地図 (下) (ハヤカワ文庫NV)

宙の地図 (下) (ハヤカワ文庫NV)

あらすじ
飛行物体からは三本脚の戦闘マシンが現われ、周囲を破壊する。ウエルズ、クレイトンは、資産家の娘エマと彼女を愛する男とともにロンドンへ行くが、街は何体もの戦闘マシンに攻撃され、『宇宙戦争』さながらの壊滅状態に陥る。追いつめられた彼らは、下水道に逃げ込んだ。しかし、そこで想像を絶する真実を知ることに!感動的な愛、息詰まる冒険、予測不能の巧妙な展開。大反響を巻き起こした『時の地図』の待望の続篇。

前作『時の地図』に続くH・G・ウエルズもの第二弾。前作のゲームバランスを崩しすぎじゃないかと疑義を挟みたくなるような、ポストアポカリプト(=終末もの)な火星人侵略の非道には不安がよぎった。しかし上巻の引っ掛りとウエルズの能力とで大体の展開は予測できた。このヘンテコ語り口だからこその、この収束は綺麗にまとまってて大変よかった。こののらりくらりのヘンテコ小説も読んでるときは邪魔臭いが、読了するとなかなか味があってよい。さてラストがああなったから、構想中の次回作『透明の地図』(勝手な予想タイトルww次回作は『透明人間』テーマらしい)はどういった仕掛けが待っているのか、楽しみ!
★★★★★