
- 作者: 高田郁
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/03/15
- メディア: 文庫
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あらすじ
季節が春から夏へと移ろい始める如月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?――(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾!!
《みをつくし料理帖》第五弾。様々なエピソードが切ない。種市の亡き娘おつるの過去と種市の決断。吉原翁屋での心揺さぶられる提案。美緒の縁談に対する決意。すべて張り裂けるような選択を迫られるエピソードで、胸を締め付けられながら読んだ。それゆえに、変化球的な最後の小松原さまのエピソードにはほほえましくて心地よかった。続巻も期待!
- 迷い蟹―浅蜊の御神酒蒸し
- 夢宵桜―菜の花尽くし
- 小夜しぐれ―寿ぎ膳
- 嘉祥―ひとくち宝珠
★★★★☆