くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

三浦しをん『舟を編む』

舟を編む

舟を編む

あらすじ
玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか―。

本屋大賞の授賞式のust生配信を見ながら図書館でネット予約した本がいま到着。たいへん面白かったです。辞書編纂までがこんなに面白い小説となるとは、日本のエンタメ・一般文芸の大地の豊穣さには驚嘆せざるを得ない。ただ本屋大賞らしくやや軽く読めすぎてしまうきらいがある。もっと大判辞典のような重厚な物語でも良かったと思う。辞書作りの情熱がたぎるような物語で、これからは辞書を使うのにも違った感慨が起こるだろうと思う。
★★★☆☆