くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

中村融編『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』

ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

あらすじ
ロズウェル・エイリアンそっくりの外見で生まれてきたアレグザンダーは、宇宙飛行士を志し、自らの故郷(?)火星を目指すようになる。有人火星探査と少年の成長物語を情感たっぷりに描き、星雲賞を受賞した表題作。巨匠アーサー・C・クラークの書籍初収録作「【電送(ワイア)連続体」、ソ連の知られざる宇宙開発史を綴ったダンカンのスタージョン賞受賞作「主任設計者」ほか、人類永遠の夢である宇宙開発テーマの名品全7篇を収録。

星雲賞受賞の表題作と「月をぼくのポケットに」は期待しすぎて失敗した。情報をシャットアウトして読めばよかった。どちらも佳作ではあるんだけど。「月を」はアポロ世代には刺さるんだろうなあと思う。「主任設計者」はБайконур宇宙基地の裏面史みたいな雰囲気で、自分は史実がわからんのでSFかどうか判別不能。白眉は「献身」。火星での緊急事故を克服する不断の努力と、火星の自然描写に宇宙のロマンを感じる。実際に火星の大地に人類が足跡を残すのはいつになるんだろう??

★★★★☆