- 作者: 野尻抱介,KEI
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 文庫
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あらすじ
日本の次期月探査計画に関わっていた大学院生・蓮見省一の夢は、彗星が月面に衝突した瞬間に潰え恋人の奈美までが彼のもとを去った。省一はただ、奈美への愛をボーカロイドの小隅レイに歌わせ、ピアピア動画にアップロードするしかなかった。しかし、月からの放出物が地球に双極ジェットを形成することが判明、ピアピア技術部による“宇宙男プロジェクト”が開始される―ネットと宇宙開発の未来を描く4篇収録の連作集。
オレは、世界で一番この小説を待ってた!!!!!
全てのピアピア族に告げる
※鳥肌注意※
神とかっていうレベルじゃねーぞwww神の上か!?
……とかコメントすればいいんですか(笑。真面目に感想書くと、これは野尻先生の『ふわふわの泉』の衣鉢を継ぐクラークオマージュの大傑作。一見楽観的なんだけど、科学進歩に全幅の信頼を寄せるSF姿勢が素晴らしく楽しい。またピアピア動画(ニコニコ動画)とボーカロイド小隅レイ(初音ミク)という身近なネット文化から、宇宙に思いを馳せる民間宇宙開発につながっていくという壮大さも楽しい。津田大介氏が実名登場したところには笑ったが。ただ最後の運コメ(巻末解説)は余計だった。ニコ動の運営の言い訳ページに金払いたくない。まあとりあえず本篇は素晴らしいの一言に尽きる。この調子で『蒼穹の羅針盤』と『素数の呼び声』も書いちゃいましょう、先生!!