夏川草介『神様のカルテ2』

神様のカルテ 2

前巻と全く変わっていなくって、良かった。エンターテイメント小説の皮をかぶってその実は医者の労働環境の窮状に警鐘を鳴らしている進藤辰也の話と、医者以前の人間の生と死についての古狐先生の話、大きく二つの話が心に響く。医者の労働環境については、一時期救急車たらいまわしで話題になったけど、のど元過ぎればマスコミが話題にしなくなって、まったく政治が動いてる気配ないね。与党も野党も本当に政治家って何のために居るの??生死観については、季節が移ろうように人もいつか別れが必ず来てしまうという話で、胸が熱くなった。それにしてもハル可愛すぎるだろ。しかし1巻のときはひたすら細君可愛いわーって思ってたけど、ここまで理解ある完璧妻だと、かえって人間味にリアルさ無いように感じてしまった。
★★★★☆