くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

香月日輪『僕とおじいちゃんと魔法の塔』

僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)

僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)

障害者と周囲の問題など簡単には解答の出せない難しい問題で考え込んでしまった。クラスに足の不自由な子がいるからと運動会の徒競走で皆で手をつないでゴールってのは流石に違う気がするけど、障害者を特別視しすぎるとか、差別と区別の違いとか難しい。ラスト近くの家族との関係も難しい問題。サッカーで例えると、システマティックなサッカーとファンタジスタとの関係性に似てるような。俺的には、トルシエの時みたいなシステマティックなサッカー嫌いじゃないけど。まぁ退屈に感じる人も多いわな。それにシステマティックは突き詰めればある程度の所までは上れるけど、結局最後はファンタジックなサッカーに敵わない印象。フィクションでは勿論、現実でも。本書の話に戻って、最後の展開はちょっと無茶なんじゃないかと思ったけど、いつもの香月日輪節で安心して読めると思う。続巻が楽しみ。
★★★☆☆