くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

ロバート・A・ハインライン『夏への扉』

夏への扉[新訳版]

夏への扉[新訳版]

だんじり祭の季節です。あっ俺は生まれも育ちも大阪南部の泉州地方なわけです。と言っても俺は祭には全く興味が無いんですけど。この時期、街中でちょくちょく見かけるのは、祭の寄付集め。先日、病院の待合室で順番待ちしてたときも、それらしき人が来てました。受付嬢の人が3000円渡してて、チョット3000円はセコイんじゃないかなと思いました(笑)その寄付に対抗して「ウチは祭の寄付は一切応じません」っていう張り紙をしてある所もチラホラ。俺はこの張り紙に大いに共感を覚えるね。だんじり祭なんて、五穀豊穣か家内安全か何か知らないけど、そんな本来の意味なんて大方の人は考えてないでしょ。ただ暴れたいだけでしょ。寄付もどうせ飲み代に消えるんでしょ。なんで他人のビール代を出さなきゃいけないんだと思いますね。(追記:話は変わるけど、だんじり=カニってのは何でなのかな?この時期、地元ではワタリガニが高騰してるよね。)
して『夏への扉』の話。いやー名作ですなー。早川書房は珍しく良い仕事をしましたね!!誰にでも受け入れやすい名作SFを、このように初心者に啓蒙する試みは大変良いと思う。断然読みやすくなってるしね。でも俺は重厚な福島正実訳の方が好きかな。「ハイヤード・ガール」が「文化女中器」から「おそうじガール」になってるのには魂消た。そういえば俺が初めて「文化女中器」という言葉を見たときは、SF初心者というか読書初心者だったから、何かエロい言葉かと思ってドキドキしたのを思い出したわ。あと誤訳と分かっていても「審判者ペトロニウス」より「護民官ペトロニウス」の方が良いな。でも今、未来への希望に溢れてるハインライン先生のヴィジョンを再認識できて良かった。本当に良い本ですね。
★★★★☆