ジョー・ホールドマン『ヘミングウェイごっこ』

ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫SF)

作家の趣味全開の作品は活き活きしていて面白くなるよな。山本弘のC・L・ムーアのみたいな。とはいっても俺にはヘミングウェイのことはさっぱり分からん、小ネタが散りばめられている風だったけど。
最初は普通にヘミングウェイの贋作作って普通小説のように進むんだけど、だんだんSFにシフトしていって読者をよく分からん世界に連れて行くストーリイは見事。でもラストが俺の頭ではよく分からん。巻末解説で『果しなき流れの果に』について言及されていたけど、まさにあんな感じ。時間SFって綿密に計算されているかアッチの世界に行っちゃうかどっちかだよね。
★★★☆☆