くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

広瀬正『T型フォード殺人事件』

全集ももはやSFではなく推理小説まで来たので、興味薄れてきたと思ったけど、読んで見るとやっぱり面白い。

  • T型フォード殺人事件

回想シーンの大正期の情景がいつも通り良い。大正から昭和初期にかけてっていい時代だな、引っ越したいぐらい。
広瀬正って東京の都会っ子なのに関西に詳しいのは不思議に思った。大正の南海沿線の浜寺って関東で言えば逗子や鎌倉だったんだ。
一人称が5章までと6章とで変わるのには違和感があった、最後に理由が述べられてるとは言え。
フォードの密室のトリックは陳腐と言えば陳腐だけど全体として楽しめた、悪意のないいつもの作風で。

  • 殺そうとした

ミステリー。処女作か、まぁ良かった。

  • 立体交差

過去にタイムトラベルする話が多い印象だけど、今回は未来へ。20年未来に行ったはずなのに技術文明がえらい進歩してる。未来の描写が古びているのが今となっては楽しい。
★★★★☆